2016年、F1ドライバーの中で最も人気あるドライバーに選ばれた、キミ・ライコネン。
優勝回数など、ハミルトンやベッテルに後れを取っているにも関わらず、彼が一番人気なのは何故だろうか?
そんな疑問に、個人的見解を述べてみたい。
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ライコネンのドライビング特徴
まず、ファンを引き付ける最大の特徴は、ドライビングの特徴にあると言える。
ライコネンのドライビングの特徴は、競馬に例えると後方追い抜き型だ。
後方から、最速ラップを叩き出しつつ、トップを追い抜かすという、ファンからすれば、一番ドキドキワクワクし易い展開なのだ。
しかも、速い。決勝レース中の最速ラップである”ファステストラップ”の回数は歴代2位の43回を誇る。※2016年時点
競馬で言うと、ディープインパクトの様だ。
私は競馬に詳しくないが、ディープインパクトの後方から一気に、トップを奪い取る走りには、圧巻させられた。
今でも、たまに動画を見るくらいだ。それくらい後方追い抜き型は、人を引き付ける要素があると言えるだろう。
そんな人を引き付けるF1型ディープインパクトが、ライコネンなのだ。
ライコネンの人間性や性格
ライコネンの人間性は、『アイスマン』と呼ばれるくらい、無表情で愛想が無い。
ただ、性格が冷たいかと言うと、そうではない。ちゃんとファンサービスはするし、観客の声援にも手を振って応える。
ただただ、不愛想なんだ。ライバルとの比較や毎年のように浴びせらる移籍に関する質問も、まったく興味がない素振りを見せる。
「その質問にはまったく興味がないよ」「勝手に想像してくれ」などと、まさに記者泣かせのドライバーともいえる。
ただ、それが彼の性格で、まったくブレることが無いし、チームメイトへのライバル心を剥き出しにすることもない。
常に"俺は俺だ"という一匹狼的な性格なのだ。
このご時世にそんな性格を突き通すのは、簡単ではないと思うが、でもそれがライコネンなのだ。
個人的な見解だが、そんな性格の一面に憧れて、彼のファンになる人も少なくないように思える。
近年は中々勝てない理由
近年、中々勝てない理由は、肉体的衰えだと思う。
マシンの性能もメルセデスに後れを取っている面もあるが、チームメイトであるベッテルにも大きくポイントを離されている。
それ以前のチームメイトだったアロンソには、1年を通して一度もポイントで上回ったことは無かった。
確かに、現在も切れ味鋭いドライビングと、繊細な感触は健在だが、瞬発力や一瞬の判断には衰えが隠せない気がする。
もはやポールポジションや優勝を飾ることは、ここ数年めっきり少なくなってしまった。
今年2017年のイギリスGPでも、予選2位と奮闘したが、最後は勿体無いミスでポールを逃してしまった。
ライコネン自身、「ミス無くレースをまとめるのは難しい」と強がっていたけど、ベッテルやハミルトンがポールを取る時は、必ずまとめてくる。
それがチャンピオンの資格であり、強さでもあるんだけど、逆を言えば、もうライコネンにはその強さが無いというか、集中力の維持が難しくなってるんじゃないか。
2018年への期待
肉体的衰えは、ファンにとっては悲しい現実だけど、2017年には幾つか光明があった。
1つは、ライコネンが苦手としているモナコGPでポールポジションを取ったことだ。
ポール自体、2008年フランスGP以来なのだから、非常に驚いたと同時に、未だ実力が健在であることをアピールした。
元々予選ではなく、決勝で実力を見せるタイプだっただけに、よほどマシンと自身の相性がマッチしたんだろう。
加えて、ファステストラップも2回叩き出した。
2016年には1回だけだったにも関わらず、年齢を重ねても最速ラップを叩き出す所が凄い。
フェラーリのマシンは、確実にメルセデスに近づいている為、来年当りどこかで優勝しそうだ。
勝てるとしたら、どのレースか?
来年、ライコネンが勝てそうなレースと言ったら、フェラーリに有利なハイダウンフォースが要求されるサーキットだろうか
※フェラーリ有利=ハイダウンフォースが要求されるコース シンガポールGP,ハンガリーGPなど
まぁ、2018年車が2017年と同じようにハイダウンフォースが要求されるコースに強いとも言い切れないが、予想するのも楽しいじゃないか。
それか得意のベルギーGPのスパ・フランコルシャンか?ライコネンの母国、フィンランドと似たように美しい木々の間を通り抜けるコースは、優勝するには持って来いのコース。
2017年は、「今度こそ、勝ってくれよ、ライコネン!」と、信じていたが。。。
まさかのQ3でミス。。。おいおい、まんまとポールポジションを同僚に譲ってしまった。
走りをまとめれば、難なくポール確実だったのに。。。何でかな、ここぞって言う時に、ミスするな。。
決勝では抜きにくいんだから、勝負の半分以上はここで決まってしまった。
久しぶりの優勝が見られると思ったのに。。はぁ、、、また2018以降に持ち越しか。。
と、ひどく落ち込んだ自分がいた。
まとめ
ライコネンは、何と2019年で40歳になる。
紛れもなく現F1界で最高齢ドライバーとなり、このままいけば2020年にはF1最多出走回数も更新するだろう。
それでいて、脂の乗り切ったハミルトンやベッテルに挑もうとしてること自体、凄いことかもしれない。
色々書いたが、ライコネンは肉体的衰えはあるが、最小限に留めている感じを受ける。
加えてアルファロメオのマシンも、中団グループとしては速い方なので、2019年は健康さえ維持していれば順調に中団グループを疾走する姿を期待していいと思う。
叔父さんパワーを見せてくれ!!