レオパレス21の施工不備問題が話題となっていますが、一体何処から虚偽が判明し、今回の騒動に発展したのでしょうか。
報道だけだと、パッと見、レオパレス21側が自主的に不備を見つけて改善に踏み切ったようにも見えなくはないです。
しかし、実際のところは、第3者に大々的に指摘されたにも関わらず、事実を隠蔽して調査はまったく進んでいなかったという事実があります。
詰まりに詰まってやっと認めたというのが本音。。。
一体、どういう経緯で施工不備問題発覚に至ったのか、時系列でまとめてみました。
(下に続く)
レオパレス21の施工不備問題は、どこから発覚した?
レオパレス21の施工不備問題は、どこから発覚した?
レオパレスの施工不備は、『ガイアの夜明け』というテレ東の番組取材によって、初めて明らかにされました。
「『ガイアの夜明け』が初めてレオパレスを取り上げたのは、一昨年の年末のことです。この時はアパートのオーナーを直撃し、家賃保証がまったくのウソであることや、レオパレスからの家賃収入の減額や解約交渉の実態を紹介。同社社長へのインタビューではテレ東が独自入手した内部資料を見せると、社長が言葉に詰まる一幕もありました。2回目となる昨年5月の放送では、アパートの天井に界壁(防火壁)がない物件が存在することを告発。レオパレスは全棟調査を行うと発表しました。そして5日の放送では、前回の放送を受けて約束された全棟調査や補修工事がまったく進んでいないことを告発。さらに、経営陣がその問題について虚偽のコメントをしていることを暴き、13年に行われた公募増資で、社内の問題点を隠して増資を募ったことについては、専門家から違法性を指摘される場面もありました」(テレビ情報誌ライター)
どうやら時系列的にまとめると、テレ東は今まで3回の告発番組を放映しています。
- 2017年末:オーナーの家賃保証が嘘。家賃収入の減額や解約交渉の実態を暴く
- 2018年5月:アパートの天井に界壁(防火壁)が無い物件を暴露 ←今回の不正問題を初摘発
- 2019年2月5日:全棟調査の進捗がまったく進んでいないことを再告発、更に経営陣が虚偽の進捗率を公表していることを暴く
- 2019年2月7日:レオパレス21が『当社施工物件における界壁施工不備問題の対応について』を発表
今回のレオバレス側の発表『当社施工物件における界壁施工不備問題の対応について』は、2019年2月5日にガイアの夜明けで再追及された影響が大きいでしょう。
もはや経営陣側が不備を認めたといっても過言ではありません。
レオパレス21 不備指摘後の調査の進捗状況で嘘を公表
しかも当初、レオパレス側は「全棟調査する!」と言っておきながら、1棟も終わってないのに98%以上完了なんて嘘を公表するほど。
2月5日放送の「ガイアの夜明け」では、追跡取材の模様を放送。岐阜市の不備物件のオーナーは、記者会見から8か月経っても調査は来ておらず、「やりますよ」というアナウンスも謝罪も一切ないと不満を漏らす。千葉県流山市で4棟を抱えるオーナーは、レオパレスの社内基準で「補修の必要なし」と通達されたが、調べてみると界壁は隙間だらけ。役所に応援を頼んでいた。
レオパレス21を相手取り集団訴訟を起こしているLPオーナー会の前田和彦さんは、同社から送られてきた調査・補修工事の進捗状況を示して、「調査が完全に終わったのは1棟もない」(1月23日時点)と明かす。ところが、同社サイトが示す調査進捗率は、なんと「98.47%」と公表されていた。前田さんは、「発表された進捗状況と全く違う」と憤る。
都合が悪くなったのか、本音と建て前を別にし過ぎちゃって、子供でも分かるような嘘をテレ東に暴露されたってことでしょうか。
そんなの、オーナーに聞けばすぐに分かるようなもの。
現地調査や正式な文書なり、何にも出さないでHP上だけで調査済みなんて、投資家をどんだけ軽く見てるのか。。。
しかも、質の悪いことに、経営陣は事実を知っていて、わざと見逃していた可能性が高い。
何故なら天井裏は完成検査で必ずチェックするはずなんです。
今回のテレ東のように天井裏にカメラが入れば即発覚する事実。(だから騒ぎになっている)
よくもまぁ、こんな分かり易い不備を放置したなと、経営陣には呆れるばかりです。
レオパレス21 不備を認識しておきながら公募を募る
そればかりか、2013年には不備を認識しておきながら、その事実を公表せずに増資を募っているのですから、開いた口が塞がりません。
2012年の裁判に関する内部文書には、「当社の一番の懸念は、現時点で 『レオパレスが建築基準法違反』という記録が残ること」とある。先方の和解要求を100%受諾すれば、「本裁判において、『建築基準法違反』という文言は記載されない」と続いている。つまり、傷を残さないように早期和解を図ったことがわかる。
付随する問題は、同社がこれを公表しないまま、2013年11月に320億円もの公募増資を行っていることだ。投資家は界壁なし問題の事実を知らぬまま、レオパレスに高額出資したことになる。企業コンプライアンスに詳しい弁護士は、「大問題でしょう。(中略)本当の姿を知らないままマーケットは騙されて、その金額で売り買いが進んでいる」として、損害賠償請求ものだと番組で解説している。
どんだけ社長以下の経営陣は客に対して誠意が無いのでしょうか。
今回の界壁についても、ガイアの夜明けに指摘されたのが5月ですが、それ以前に経営陣が問題を認識したのが2018年3月、4月と会見で言っています。
本来ならば、認識した時点で会見を行うべきだったはずです。
それを延々と先延ばし、隠蔽、嘘の公表と続けた挙句、更にガイアの夜明けに突っ込まれる事態になり、後ろに引けなくなったというのが本音でしょう。
経営陣失格というか、あまりに居住者をないがしろにしすぎ。。。。
レオパレスはレオパレスの良いところあったのですがね。。。非常に残念です。
後、似たような問題として、姉歯の耐震偽装問題がありましたが、あれはコンクリートの中の鉄筋を抜いたので偽装は明るみに出にくかった部分はあります。
しかし今回は目で見て誰もがはっきり分かる部分ですからね、、コストカットの為に大胆な違法をしたもんだと思います。