「STAP細胞はありますっ」そう訴えた小保方晴子さんの姿を覚えている人は多いでしょう。
論文を発表し一躍時代の寵児となった小保方晴子さんに不正疑惑が発覚。
まったく再生できない実験結果に糾弾され続け、それでも「STAP細胞はありますっ」と訴え続けた小保方晴子さん。
科学者として名を挙げることもなく時々その名前が出て来る程度になってしまった『リケジョ』の星・小保方晴子さんが今どんな生活を送っているのか、調べてみました。
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小保方晴子のプロフィール
名前 | 小保方晴子(おぼかた はるこ) |
生年月日 | 1983年9月25日 |
出身地 | 千葉県松戸市 |
最終学歴 | 早稲田大学大学院/理工学研究科修士課程修了 |
【小保方晴子】すごすぎる学歴
2002年3月に卒業した東邦大学付属東邦高等学校は今では中学からの進学のみですが、当時は外部進学もありました。
市立中学からの進学はかなりの難関だったのではないでしょうか。
それでも1番の志望校に落ちての選択だったといいます。
早稲田大学へは創成入試(特別選抜入試)での合格なので、高校生の頃からしっかりとした方向性をもっていて認められたということでしょう。
大学院で専門分野を転向
2006年3月に早稲田大学理工学部応用化学科を卒業し、早稲田大学大学院に進学しますがここで専門分野を転向しています。
さらに東京女子医科大学先端生命医科学研究所の研究生になり、先端生命医科学センターで再生医療の研究を開始することとなります。
細胞をシート状にして組織工学へ応用していく内容での研究成果は、国内の学術講演会や国際会議における学会発表へと研究の成果をあげています。
2008年3月大学院の修士課程を修了し、さらに生命医科学専攻博士課程に進学し、グローバルCOEプログラムの一環としてハーバード大学医学大学院に短期留学までしています。
グローバルCOEプログラムとは?
世界をリードする創造的な人材を育成するための文部科学省の研究拠点形成等補助金事業
文部科学省の人選枠を通過する資格を持っていたということです。
しかも、ハーバード大学医学大学院といえば世界トップの医学研究が行われているところで、研究員として所属するのさえ難関の狭き門の大学院に、短期留学期間終了後も客員研究員として1年以上も滞在していたというすごさです。
博士の学位を取得
『細胞の多様性を検証』するということに取り組み始めた小保方晴子さんですが、「分化した動物細胞が刺激だけで多能性分化を再獲得することは不可能」とするハーバード大学では常識外として協力者を得ることができませんでした。
そこで手を差し伸べたのが、小保方晴子さんから相談を受けた理化学研究所のチームリーダー・若山照彦氏でした。
「あり得ないことを試すのは好き」という若山照彦氏だからこその協力だったのでしょう。
2011年2月に博士論文『三胚葉由来組織に共通した万能性体性幹細胞の探索』を提出し、早稲田大学で博士の学位を取得しています。
【小保方晴子】両親もすごすぎる
小保方晴子さんのご両親はともに高学歴です。
父親の小保方一夫さんは東大を卒業後、三菱商事に入社。
母親の稔子さんはお茶の水大学大学院を卒業し、帝京平成大学の教授に就任。
現在も現役です。(参考資料:帝京平成大学教員紹介・小保方稔子)
このようなご両親のもとに生を受けた小保方晴子さんですから、すごくて当たり前なのでしょうか。
STAP細胞で論文を発表
理化学研究所に就職しSTAP細胞の研究に取り組み始めた小保方晴子さんはまず『キメラマウスの作成』に成功し論文を投稿します。
この論文はネイチャー、セル、サイエンスという学術誌からは認められず採用されませんでした。
この世紀の発見ともいえる『キメラマウスの作成』はさらに超エリートといわれる学者を加え再執筆されます。
2013年、小保方晴子さんを研究ユニットのリーダーとし、3月に米国仮特許出願。
論文をネイチャーに再投稿し、4月に国際特許出願して10月に国際特許が公開されます。
12月には念願だったネイチアー論文2報が受理されました。
小保方晴子さんが研究を割烹着でやってて萌えました。 pic.twitter.com/d1Wm3z5zCs
— スガダイロー (@sugadairo) January 30, 2014
2014年1月末、ついに『STAP研究』が発表されます。
その後の反応はみなさんのご記憶にある通りです。
リケジョの星となった小保方晴子さんがノーベル賞も夢ではないといわれる存在になったのです。
この世紀の発見ともいわれる『STAP細胞』はそれまでの生物学の常識を覆し、再生医療に画期的な貢献がなされると期待され、多くの患者にも希望を与え日本中が歓喜しました。
『STAP細胞』ねつ造疑惑
研究不正・画像流用・追試実験不成功。
発表された『STAP研究』の論文中の画像が他の実験の画像を流用していたことや、記載データの不備や不正疑惑、発表後の実験が1度も成功しなかったことなどから、論文は窮地に立たされます。
それでもあの名言「STAP細胞はありますっ」と繰り返す小保方晴子さんでしたが、共同研究者からも論文撤回の呼びかけが表明されてしまいます。
幻に終わった世紀の大発見『STAP研究』
出典:ANNnewsCH
弁護団4名とともに釈明記者会見を開いた小保方晴子さんが訴えたのは、「STAP細胞が存在し、実験や検証も成功しているが、その証明をする際不正な方法を使ってしまった」というものでした。
割烹着姿で研究をしていたリケジョに対する注目度も手伝い、かなりの数の記者を前に釈明会見を開かざるを得なかった小保方晴子さんの姿は残酷すぎる気がします。
共同研究者の1人でもその内容に疑問を持ち、発表を踏みとどまらせることは出来なかったのか。
論文を掲載した学術誌ネイチャーはどうなのか。
世紀の発見で一喜一憂させられた患者さんたちの気持ちを考えるとやるせなくなります。
また、『STAP研究』に関わっていたメンバーの笹井芳樹氏は「不正を防ぐ指導が出来なかった」と自分を責め、精神病を患い自殺という最悪な選択をしてしまったことも残念でなりません。
突然の作家デビューで再注目
理化学研究所に退職願を出した小保方晴子さんは、早稲田大学博士論文でも不正があったことがわかり博士号学位も取り消されてしまい精神状態もかなり危うい状態だったようです。
そして過去の人となっていた小保方晴子さんですが、2016年1月『あの日』という手記を講談社から発刊し再注目されることとなります。
この著書は現在Amazonで音声化され、小保方晴子さんご本人による朗読で視聴することができます。
『STAP研究』騒動では、研究を手動していた若山照彦教授にすべて自分のせいにされてしまった。
自分は被害者。
毎日新聞の記者(本の中では実名)からひどい取材をうけた。
『あの日』(講談社)より抜粋
優秀なリケジョ・小保方晴子さんがこの『STAP研究』の件で科学者としての生命を絶たれてしまったのですから、研究が続けられなくなったという無念さが込められた著書なのではないでしょうか。
『あの日』は出版の前日までどこからも情報がもれず、突然の発表になっています。
その点でも話題性は大きかったでしょう。
ベストセラーになっています。
レビューは賛否両論
この本のレビューでは不思議と感想が大きくわかれていました。
「真実がここにある」「小保方晴子さんは被害者だった」と見る人もいれば、「真相は見いだせなかった」「真実を追求する科学に嘘はあってほしくない」という人もいました。
やはり、後ろめたさ、隠したい何かがあったのだろう、と想像してしまいます。
小保方晴子の文才は中学生で証明されていた
中学2年のときに『ちいさな ちいさな王様』(アクセル・ハッケ著・講談社)という本の読書感想文を書き、青少年読書感想文の千葉県コンクールで教育長賞(最優秀賞)を受賞しその文才を証明しています。
永遠の命を持つことは、死よりも恐ろしい事だと思う。
生きていることのすばらしさを忘れてしまうと思うからだ。
本当の永遠の命とは、自分の血が子供へ、またその子供へと受けつがれていくことだと思う。
(引用:毎日新聞2014年1月30日)
中学2年生で『人間の生命』についてここまで考えていたということがすごいです。
作家第二作『小保方晴子日記』出版
2017年から雑誌「婦人公論」(中央公論新社)に連載していた日記をまとめた一冊。
この著書も現在Amazonで音声化され、小保方晴子さんご本人による朗読で視聴することができます。
騒動後、精神病を患っていたこと、さまざまな困難を乗り越え前向きに生きることへの決意表明ともとれる内容だったようです。
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瀬戸内寂聴さんと対談したり、週刊文春の『原色美女図鑑』というグラビアに登場したりもしていた小保方晴子さんですが、この2018年にグラビアを飾って以降、メディアへは一切でていないようです。
小保方晴子の現在はパティシエ説
STAP騒動後、精神的に病んでしまった小保方晴子さんがどのような治療を受け、仕事ができるまで復帰できたのかはわかりませんが、現在はパティシエとして働いているというのは事実のようです。
『パティスリーリョーコ』
小保方晴子さんが働いているとされている店舗は品川区にあるパティスリーリョーコ。
知る人ぞ知る超・有名店です。
普通の専門学校生が卒業して簡単に入れるような洋菓子店ではありません。
今日は久しぶりにパティスリー リョーコ(PÂTISSERIE RYOCO)🍰
桃と悩んだがタルトフロマージュ シャインマスカットにした🧀
来週なくなったとしても、ジャポネもタルトも食べたことあるから🍑
でも、タルトフロマージュはちょっと食べてみたかった☺️ pic.twitter.com/QcOjEnRMCJ— Mr.マルジェラ504 (@rafmargiela1) August 20, 2021
そんなところで働いていたんですね。
もともと趣味はお菓子作り、と明言していたようなので、小保方晴子さんのことですから、趣味の域を超えて腕もプロ級だったのでしょう。
【パティスリーリョーコ】
パティスリーの竹内良子さんのお店で、南仏やパリで修行をつんで2005年にオープンさせています
きっとガンバっている小保方晴子さんを応援したいという気持ちもあったのではないでしょうか。
予約しなければ手に入らない超人気店。
しかも予約もなかなか取れないお店なので、購入する際も店内のケーキを選ぶというものではなく予約した商品を取りに来て帰るという環境なので、厨房で小保方晴子さんが働いていても気になる人はいないのでしょう。
趣味は麻雀!同棲していた彼氏と結婚?
#小保方晴子#STAP細胞
小保方さん
まだ追いかけられてるんだ
まぁ色々あったもんなぁ… pic.twitter.com/xTj51z464E— のいちご (@cherrygoku309) December 25, 2019
なぜか趣味が麻雀!?
『パティスリーリョーコ』で働いているという情報を報じた週刊誌の中で、雀荘で麻雀をしている小保方晴子さんの画像が報じられていました。
「あ、働いているんだ、良かったね」
で終わらせないのが週刊誌ですね。
仲間と入るのではなく単独で入るというのは、麻雀界では相当な実力者として扱われるようです。
見知らぬ熟練者どうしがぶつかり合うとして、初対面の相手にはルール上早く打たなければいけない、というものがあるようです。
経験はもちろん必要ですが、頭の回転が速くないとなかなか相手に太刀打ちできないですよね。
リケジョですからそのへんは問題なさそうですが。
でも、一般的にみて女子が1人で麻雀を始める、というのはあまり考えられないので、もしかしたら麻雀好きなパートナーがいるのでは?という話もありました。
結婚して改名したかった?
小保方晴子さんはその珍しい苗字からあらゆる場所で目立ってしまうと思います。
病院ではまだ名前で呼ぶ病院がほとんどですよね。
お役所関係でもそうでしょう。
もちろん、さまざまな手続きを踏めば改名も出来ますが、ご自身の名字ですからそこまでして変えたいとは思わないでしょう。
ただ、もしおつきあいしている方がいたら入籍すれば自然と改名できるので、もし小保方晴子さんを支えてくれているパートナーがいたらすでに結婚しているかもしれませんね。
STAP細胞の将来性はあるのか?
小保方晴子さんが姿を消したように、『STAP細胞』も自然消滅してしまうのかと思っていたのですが、2016年に独のハイデルベルク大学の研究チームがSTAP細胞の論文を下地に、「がん細胞に酸性の刺激を与えたところ多能性細胞になった」という論文を発表しています。
STAP論文は「がん幹細胞の研究では非常に興味深いもの」という評価を受けていたようです。
日本でバッシングが起こり小保方晴子さんを叩きまくっている時に、海外ではその研究が本当にムダなものだったのか、何か活かせるものがあるのではないか、と再調査に挑む研究が始まっていたのです。
「STAP細胞というアイデアには可能性がある」
これが海外の研究者たちのフェアな見方だったのでしょうか。
まとめ
小保方晴子さんは小さい頃から研究に興味を抱き、医者になるより研究者になってより多くの人のためになりたい、という人でした。
そんな小保方晴子さんの未来がこのような形でつぶされてしまったのは残念なことです。
難しい表情をした男性が出てくるより、若い女性、しかもザ・日本女性という白い割烹着姿で研究するリケジョ・小保方晴子さんをリーダーに持ち上げた方が研究の成果もより高いものに見えると考えた人もいたはずです。
日本では受け入れられなかった『STAP細胞』が別の形で認められて証明される日が来るとしたら、難病で苦しむ人たちの光となり、小保方晴子さんが望んでいた未来になるのでしょうか。