2020年の東京オリンピックの開会式が刻一刻と迫ってきている。
過去の開会式では、007の曲に合わせてエリザベス女王が上空からダイブしてきたりと、世界が度肝を抜くサプライズが思い起こされる。
当然、我が日本でのオリンピックでも、世界に強烈なインパクトを与えるような開会式を期待したいものだ!
しかし、今、五輪開会式の開催が危ぶまれている事態であることが判明した。
何と、開催式会場である新国立競技場に聖火台の設置場所がまったくの"白紙状態"なのだ。
何故このような事態に陥っているのか?そして、本当に五輪までに間に合うのか?
現在の国立競技場の状態を、詳細に追ってみた。
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聖火台設置し忘れ問題
着工9か月前の16年3月、新たに採用された建築家・隈研吾氏の設計プランに聖火台の設置場所がなかったことが判明し、大騒ぎとなったことを覚えている人も多いだろう。
この前代未聞の「聖火台設置し忘れ問題」が発覚したことで、当時の文科省、組織委員会、JSC、東京都が互いに責任のなすり合いを始めたが、その後、隈氏が
と、"暴露"。新国立競技場建設問題と同様、当事者意識の希薄さが浮き彫りになった経緯がある。
7月12日になって、ようやく大会期間中に聖火台をどこに置くかなどについて新たな検討会議を設置することが決まったが、開会式の演出にも少なからず影響がありそうだ。
こう話をし始めたのは、8月3日に開かれた新国立競技場整備事業の定例フリーフィングにも参加した建築エコノミストの森山高至氏だ。
そして、森山氏が続ける。
演出家は、開会式がもっとも盛り上がる聖火台点火というクライマックスに向かって演出プランを組み立てるので、聖火台の設置位置が未定では、野村萬斎氏もさぞかし頭を悩ませているだろう。。
せっかくの記念すべき東京オリンピックの開会式に、水を差すような真似だけはしてほしくないものだが、果たして。。
聖火台代替案
何も聖火台の設置は、建物に取り付けると決められているわけではない。やりようによっては、日本らしい演出ができることも可能だ。
森山氏は例えば、フィールドの地下を自動開閉できる歌舞伎の"せり出し"のような聖火台も良いと推す。ただし、こちらも設計図が既に出来上がっているので、修正が必要になるが。。
他にも、ドローン競技場内に運んだ聖火台を、大会期間中、宙吊りのまま使用する案も面白いと話す。
どちらにしても、設計図が出来上がっている以上、野村萬斎氏の知恵の絞りどころというわけだ。確かに設計図に不備はあったが、萬斎氏以下の演出家達には、別途期待している!
2020年東京五輪の演出企画メンバー
2020年の演出企画メンバーは下記である。多くの実績ある著名人が開会式に関わっていることが分かる。
役職 | 職業 | 名前 |
チーフエグゼクティブクリエイティブディレクター | 狂言師・演出家 | 野村萬斎 |
総合メンバー | 映画プロデューサー | 川村元気 |
総合メンバー | 演出振付師 | MIKIKO |
総合メンバー | クリエイティブディレクター | 菅野 薫 |
総合メンバー | 音楽家 | 椎名 林檎 |
総合メンバー | クリエイティブプロデューサー | 来栖 良依 |
五輪担当 | 映画監督 | 山崎 貴 |
パラリンピック担当 | クリエイティブディレクター | 佐々木 宏 |
特にチーフエグゼクティブクリエイティブディレクターの野村萬斎氏は、映画『陰陽師』での主演や「シン・ゴジラ」でのゴジラのモーションキャプチャを担当するなど実績十分。それだけでなく、重要無形文化財総合認定保持者であり、これ以上の人物はいないとも言われている人物だ。
会見では、「鎮魂と再生が重要。日本の精神に則った上質なものにしたい」と抱負を語っているので、気合十分と見受けられる。
他にも、「ALWAYS 3丁目の夕日」でシリーズを監督した山崎 貴監督も加わっており、萬斎氏のアイデアを山崎氏のVFXを駆使した映像技術で表現してくれると思うと、今から楽しみで仕方がない。
何かと物議をかもした、五輪の聖火台問題だが、実績十分の総合メンバーで逆境も力に、素晴らしい演出を披露してくれるはずだと、信じている!!